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Q192【記載例付】換価の猶予とは?税金を期限内に払えない場合の救済措置や期限は?通知書のサンプル/新型コロナウィルス特例猶予も解説

最終更新日:2022/02/28

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Q192【記載例付】換価の猶予とは?税金を期限内に払えない場合の救済措置や期限は?通知書のサンプル/新型コロナウィルス特例猶予も解説

税金を期日までに納めない場合、原則として「延滞税等」のペナルティが発生します。
また、場合によっては「財産を差押」られるケースもあります。
しかし、業績の急激な悪化や取引先の倒産等により、期日に支払えないケースがあります。
こういった場合、税金の納税を猶予してくれる制度があります。
今回は、一般的な国税の納税猶予制度のうち、申請による「換価の猶予制度」(国税徴収法151条の2)につき解説し、新型コロナウィルスによる特例猶予についても解説します(カッコ書きは国税の納税の猶予制度Q&Aの番号)。

 

1. 換価の猶予制度の概要

(1) 換価の猶予制度とは?

国税の「換価の猶予制度」とは、国税を一時に納付することにより、事業の継続・生活維持が困難となる恐れがある場合に納税等が猶予される制度です(問3)。
なお、国税の猶予制度には、今回の「換価の猶予制度」のほか「納税の猶予制度」があります。「納税の猶予制度」とは、災害、病気、事業の休廃業等を原因とした場合に認められる猶予制度です。一方「換価の猶予制度」は、特に原因は限定されておらず、「事業の継続や生活の維持が難しい場合」に広く認められる制度となります。実務上は、「換価の猶予」を申請するケースが一般的です。

 

(2) 換価の猶予の効果

換価の猶予が認められると、以下の効果があります。

● 1年の範囲内で、納税者の個々の実情に応じて最短の期間、納税の猶予(国税徴収法152条)(問14)。
● 猶予期間中の延滞税が軽減(通常年8.7% ⇒年0.9%(令和4年中)(問2)
財産の差押えや換価(売却)が猶予される

 

(3) 換価の猶予の要件(問3)
一時の納付により、事業の継続又は生活の維持を困難 となるおそれがあること。
納税について誠実な意思を有すると認められること。
納期限から6か月以内に申請書が提出されていること。
猶予を受けようとする国税以外の国税の滞納がないこと(猶予期間中に発生する国税に対しても同様)。
原則として、担保の提供があること

既に滞納がある場合や、申請期限超える場合でも、税務署⻑の職権による換価の猶予(国税徴収法第 151 条)が受けられる場合あり。

● 「一時の納付により、事業の継続又は生活の維持を困難」とは、具体的には、納付可能金額(手元資金-当面の資金繰りに必要な額)が納付すべき国税の額に満たないケースが該当(QA問17)。

 

(4) 担保が必要な場合

猶予期間が3か月以上かつ、猶予金額が100万円を超える場合には、原則、担保が必要になります。提供できる担保は以下の通りです。

1. 国債・地方債、社債その他の有価証券で税務署長が確実と認めるもの
2. 土地や保険を付した建物、自動車や建築機械等
3. 税務署長が確実と認める保証人の保証

ただし、「担保提供できない特別な事情」がある場合は、担保の提供は必要ありません。

 

(5) 納税証明書の記載

換価の猶予を受けている場合、納税証明書の「備考」欄に、その旨が記載されます
(問11)。

 

2. 換価の猶予が取り消される場合

猶予を受けた国税は、「納税の猶予許可通知書」に記載された「分納納付金額」を各月に分納して納付します(問13、国税徴収法152条1項)
分割計画通りに納付しない場合や、猶予を受けている国税以外の国税を滞納した場合などは、原則として、国税の猶予が取り消されます。ただし、猶予期間内に完納できないやむを得ない理由がある場合は、猶予期間がさらに1年延長が認められる場合もあります。

(納税の猶予許可通知書のサンプル)
納税の猶予許可通知書のサンプル

 

3. 必要書類・電子申告の有無

(1) 必要書類

猶予税額が100万円超か100万円以下で添付書類が異なります。

申請金額 提出書類
100万円未満 ・「換価の猶予申請書」
・「財産収支状況書」
100万円超 ・「換価の猶予申請書」
・「財産目録」及び「収支の明細書」
・「担保提供書」

 

(2) 電子申告OK

税務署への申請については、税務署に直接提出、郵送のほか、e-Taxによる申請も可能です。

 

4. 換価の猶予申請書の記載例(国税庁HPより)

(1) 換価の猶予申請書

換価の猶予申請書

 

(2) 財産収支状況書

財産収支状況書

 

5. 新型コロナウィルスによる特例猶予

新型コロナウィルスによる影響で、収入に相当の減少があった場合等「一定の要件」を満たす場合、「特例猶予」が認められています。特徴は以下の通りです。

● 原則1年間納税が猶予され、延滞税なしで猶予を受けることが可能(問2、14)
猶予期間中(原則1年間)の任意の時期に納付可能です(問13)。
● 他に滞納している特例があっても猶予を受けることが可能(問21)
● 原則として、担保は不要(問22)

 

6. 地方税・厚生年金保険料等

国税だけでなく、地方税や社会保険に関しても、同様に申請による「換価の猶予」の制度があります。

 

7. 参照URL

(国税の猶予制度FAQ)

https://www.nta.go.jp/taxes/nozei/pdf/0020004-96.pdf

(換価の猶予)

https://www.nta.go.jp/law/jimu-unei/tyousyu/150302/03/02.htm

(納付の猶予制度関係)

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/kansensho/faq/03.htm

(納税の猶予 担保の提供)4(8)

https://www.nta.go.jp/law/jimu-unei/tyousyu/150302/02/01.htm#a-004

国税庁 換価の猶予の申請手続

https://www.nta.go.jp/taxes/nozei/nofu/24200039.htm

(猶予の申請の手引き)

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/sonota/yuyo-tebiki/index.htm

 

8. YouTube

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