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Q39【令和2年改正】交際費課税と飲食費・社内飲食費の関係/会社規模による損金算入限度額の違い

公開日:2015/05/28 最終更新日:2021/07/22

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Q39 交際費課税と、飲食費・社内飲食費との関係は?

自宅家賃は会社の経費?~役員社宅制度~

ビジネス上、得意先との関係を深めるための「接待交際費」は、必要な支出ですね。
得意先と会食する場合や、旅行に接待する費用等は、得意先との関係を深めるために必要な支出です。

しかし、交際費を無制限に認めると無駄遣いが増える・・という政策上の目的から、法人税上は、交際費の「損金算入限度額」が定められています。

「交際費」については、周辺科目との違いの論点が多岐にわたりますが、今回は「交際費」に該当する場合を前提に、交際費課税の全体像と「飲食費」との関係を中心にまとめます。

なお、個人事業主に関しては「交際費」の制限はありません。
 

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1. 交際費とは?

交際費の定義は以下の通りです。

交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係ある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出するもの
(租措法第61条の4第4項)。(第61条の4(1)-22)

「その他事業に関係ある者等」には、社内の役員や従業員、株主等も含まれます。つまり社内交際費も含まれます
 

2. 交際費課税の対象範囲

(1)交際費と飲食費

交際費課税の制度を理解するにあたり、「交際費」と「飲食費」の概念を理解する必要があります。
「飲食費」は飲食代全般、「交際費」は「飲食費」も含むお土産、ゴルフプレー代など「飲食以外の支出」も含む広い概念となります。

また、「飲食費」については、「社内飲食費」と「社外飲食費」に分かれます
(飲食費以外の交際費は、社内・社外の区別は特にありません)

(イメージ図)

 

(2)「飲食費」とは?

確定申告

飲食費とは「飲食その他これに類する行為のために要する費用」です。
飲食費に該当するもの、しないものを例示すると以下の通り。

 

飲食費に該当するもの ・従業員等が得意先等を接待する「飲食代」
・飲食等のテーブルチャージ料やサービス料等
・飲食等の会場費
・得意先等の業務や行事開催の際の「差入弁当代」
 (差入れ後、相応時間内に飲食されるもの)
・飲食後、その飲食店等で提供されている持帰「お土産代」

飲食費に該当しないもの ・ゴルフや観劇、旅行等に際する飲食費用(※1)
・接待等を行う飲食店等への送迎費(※2)
・飲食物の詰め合わせ等の贈答費用

(※1)ただし、飲食等が催事と別に単独と認められる場合はOK
  例 旅行行程全て終了後、一部取引先を誘って飲食等を行った場合など)

(※2)接待等を受ける場合(=先方が主催)のお店などへの交通費は、そもそも交際費に含める必要はありません(自分が接待する場合の交通費のみが対象) (税務通信 NO3654 )
 

(3) 交際費課税の「対象外」とできる支出

上記の交際費の定義のうち、そもそも「交際費課税」の対象外となる取引があります。
交際費のうち、1人あたり5,000円以下の「社外飲食費」です。
これらは「会議費」として交際費課税の対象外となり、「全額経費」にすることができます。
会議費と交際費の違いについては、Q181をご参照ください。
 

(4)交際費課税となる対象

上記をもとに「交際費課税の対象」となる支出をまとめると以下の通りとなります。

飲食費 社外飲食費
(一人当たり5,000円超)
(1) 5,000円を超えた飲食費は、「交際費課税の対象」になります。
社内飲食費
(金額基準なし)
(2) 法人の役員・従業員又はこれらの親族に対する「飲食費」。例えば、従業員だけでお酒を飲みに行った場合などは、5,000円以下でも「交際費課税の対象」になります。
飲食費以外の「交際費」
(金額基準なし)
(3) 例えば、お土産代、ゴルフプレー代など、飲食費以外の「交際費」は、5,000円以下でも「交際費課税の対象」となります。

3.交際費課税の内容

交際費課税の内容は、「資本金の額」ごとに異なります。以下の通りです。
(ここでの「資本金の額」には「出資金」も含まれます)

資本金の額が100億円超の大法人 「交際費」全額損金不可
資本金の額が1億円超100億円以下の大法人 原則「交際費」全額損金不可。
ただし、「社外飲食費」の50%までは損金OK
資本金の額1億円以下の法人(※) 「交際費」年800万円までor「社外飲食費」の50%まで損金OK

(※)資本金の額が5億円以上の法人の100%子法人等は除く。

上記の通り、交際費課税の対象は、「交際費」全般に関するものと「飲食費」のみに関するものが使い分けられています。
1人あたり5,000円以下の飲食費は、そもそも、上記の「飲食費」から外れますが、あくまで「社外飲食費」のみで、社内飲食費は含まれない点に十分注意しましょう。
 

4. 具体例

1年間の交際費6,000万円(1人あたり単価5,000円以下の飲食費は含まれない)。内訳は以下の通り
●社外飲食費3,000万円
●社内飲食費2,000万円
●飲食費以外の交際費1,000万円

(1) 資本金の額等が100億円超の大法人

交際費6,000万円全額が損金不算入⇒損金算入額はゼロ
 

(2) 資本金の額等が1億円超100億円以下の大法人

社外飲食費3,000万円×50%=1,500万円(損金算入限度額)
 

(3) 資本金の額等1億円以下の法人(資本金の額等が5億円以上の100%子法人以外)

①交際費のうち800万円まで
②社外飲食費のうち50%まで・・1,500万円

①<②  ②1,500万円(損金算入限度額)

中小法人は、「飲食費の50%まで」と「交際費年間800万まで」のどちらか有利な方を選択できます。したがって、「飲食費」の額が1,600万円を越える場合は、「飲食費50%」を選択した方が、800万以上経費で認めてくれることになりますので有利になりますね。

 

5. 社内飲食費で交際費課税から外れるもの

社内の方のみでの飲食代は「社内飲食費」となります。
社内飲食費については、5,000円基準や飲食費50%の適用がありません(=定額控除限度額800万円しか認められない)。
ただし、すべての「社内飲食費」が、上記「交際費課税」の対象となるわけではありません。例えば、忘年会の費用など福利厚生費処理が可能な場合があります。
「社内交際費」と「福利厚生費」の違いについては、Q78をご参照ください。
 

6.参照URL

接待飲食費に関するFAQ
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hojin/settai_faq/01.htm

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