税金の豆知識

  • ホーム
  • 税金の豆知識
  • Q62【アパート経営者必見】5棟10室の事業規模条件で不動産所得の青色申告がお得になる点を解説

Q62【アパート経営者必見】5棟10室の事業規模条件で不動産所得の青色申告がお得になる点を解説

公開日:2016/08/25 最終更新日:2020/10/21

27422view

5棟10室基準って?(不動産事業者の青色申告)

個人でアパート経営されている方の収入は「不動産所得」と呼ばれます。
個人事業主の場合、青色申告をすることで、所得税上さまざまなメリットがあります。
ただし、「不動産所得」については、他の所得と異なり、「事業的規模」という要件を満たすかどうか?で「青色申告の取扱い」が大きく異なってきます。

 

1. 事業的規模の判断基準~5棟10室基準~

「事業的規模かどうか」?の判断は、実質判断となりますが、目安として「5棟10室基準」というのがあり、概ね、これに該当すれば、「事業的規模」と判定されます。

(1)5棟10室基準とは

● アパート等は、貸付できる独立室数が、おおむね「10室」以上であること。
● 家屋の貸付けは、おおむね「5棟以上」であること。

 

(2)駐車場の場合

貸付の対象が「月極駐車場」の場合は、「駐車スペース5台分」を「1部屋」に換算できるというのが一般的です。

(例)

アパート8室+月極駐車場10台賃貸している場合

駐車場10台=アパート2室に換算できるため
  ⇒ 8室+2室合計で「10室基準」を満たします。
 

その他、共有の建物の場合も、各自の部屋数ではなく、「建物全体の部屋数で判断できる」ということです。
(税務通信 平成28年10月10日 NO3428号より抜粋)
 

2. 事業的規模と、そうでない場合の比較

青色申告の控除額や、専従者給与の取扱いが大きく異なります。比較すると以下の通りです

 

事業的規模の場合 事業的規模でない場合
青色申告特別控除 最高65万円の控除 最高10万円の控除
青色申告の事業専従者給与
(又は白色申告の事業専従者控除)
適用あり 適用なし
固定資産の除却等の損失 全額必要経費可 「除却損失等」を差引く前の「不動産所得」の金額を限度に、必要経費算入可
貸倒損失 回収不能年の必要経費に算入可 収入計上年分の所得がなかったものとして、所得金額の計算をやり直し

同じ青色申告でも、
「事業的規模」に該当する場合は、
●青色申告特別控除が65万円認められ、そうでない場合は「10万控除」
●「専従者給与」が認められる点も大きく異なります。
 

 

3. 具体例

以下、具体例で「事業的規模」の場合と、そうでない場合の税額を比較してみます。

(例題)

● Aさんアパート10室賃貸 年間収入 500万円(事業的規模に該当)
● Bさんアパート8室賃貸  年間収入400万円(事業的規模に該当しない)
● 簡便的に、AさんBさんとも経費はゼロ、「青色申告」を行っているものとする。
● Aさんは、「専従者給与」として奥様に100万支払うものとする
(奥様にはその他の収入がないものとし、奥様には所得税はかからない)

Aさん Bさん
売上 500万 400万
経費 (※1)100万 0
青色申告控除 65万 10万
差引所得(利益) 335万 390万
概算税金(所得税+住民税) 58万 74万

(※1)専従者給与100万円
 

(結論まとめ)

● 税額は、Aさんの方がBさんより16万円も安くなりました!
● 原因は以下
 ①青色申告特別控除の差額55万円(65万円-10万円)
 ②Aさんは、専従者給与100万円が経費で認められる点
 ③Aさんの奥さんの収入100万円には給与所得控除により税金は課税されない。
 

どうですか?Aさんの方が収入が多いにもかかわらず、税額は全然安くなります。だいぶ違いますよね?
 

4.注意事項

なお、個人事業主の不動産賃貸規模が「事業的規模」になったからといって、所得区分が「事業所得」に変わるわけではない点、注意しましょう。個人事業主の「不動産賃貸収入」は、たとえ「事業的規模」になったとしても、「不動産所得」という点では変わりません。

サラリーマンなど、不動産賃貸業を主たるお仕事にされていない方は、一般的に事業規模を満たしませんので、青色申告特別控除は最高10万円となります。

 

5.参照URL

(事業としての不動産貸付けとの区分)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1373.htm

 

6.YouTube

 

濱田会計事務所への無料ご相談・お問い合わせは0120-932-116まで

まずは無料面談からお話をお聞かせください。
どんな些細なお悩みでも結構です。
お電話お待ちしております。

0120-932-116

お問い合わせはこちら