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Q190【ギャンブルの税金】オンラインカジノ・ブックメーカー・競馬・宝くじやtoto、Lotoなどの税金は?

最終更新日:2022/01/17

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Q190 オンラインカジノ・ブックメーカー・競馬・宝くじやtoto、Lotoなどの税金は?ギャンブルに関連する税金

オンラインカジノやブックメーカー・競馬やパチンコなどで儲かったお金にも・・当然税金が課税されます。

今回は、個人の方を前提に、ギャンブルに課税される税金の種類や税額がどれくらいかかるのか?につき解説します。

 

 

1. 原則として課税

(1) 所得税課税対象

ギャンブルで得た収入も、他の収入と変わるところはありませんので、所得税の課税対象となります。

 

(2) 海外サイトで得た収入も課税

日本の「居住者」の場合は、たとえ海外のサイトであっても、国内外で得たすべての所得に対して課税されます(全世界所得課税)。したがって、海外カジノで得た収益も、一時所得として所得税等の課税対象の対象となります。
なお、国によっては、オンラインギャンブルが非課税の国もあります(イギリス、イタリア、オーストラリアなど)。

 

2. ギャンブルの払戻金は一時所得?雑所得?

所得税の計算は、所得の種類(10種類)に応じて税金の計算方法が異なります。
ギャンブルに関する税金は、例外的に「雑所得」になるケースもありますが、基本的には「一時所得」に該当し、所得税が課税されます。

 

3. 一時所得と雑所得の違い

一時所得とは 営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の所得で、資産の譲渡等の対価としての性質を有しない一時の所得。イメージは臨時収入的なもの。例えば、保険の満期返戻金、懸賞金、競馬等の当選金など
雑所得とは? 他に分類することのできない所得全て
例えば、副収入(ネットで稼いだ収入、講演料など)、公的年金、FXや仮想通貨収入など

一時所得と雑所得の大きな違いは、経費として認められる範囲です。雑所得の場合は、広く必要経費が認められるのに対し、一時所得の場合、直接要した経費のみに限定されます。

一時所得の場合
(所34条2項)
収入に直接要した金額のみ経費OK
⇒的中した払戻金に対する直接の掛け金だけが「経費」
雑所得の場合
(所35条の2)
広く必要経費が認められる
⇒外れた掛け金も含めてすべて「経費」

 

4. 雑所得(or事業所得)となる場合は?

ギャンブルの儲けが、「雑所得」や「事業所得」に該当する場合を例示します。ただし、過去の裁判例では、「雑所得」「事業所得」に該当する場合は、かなり限定的なケースです。文末の裁判例をご参照ください。

 

(1) 雑所得として計上できるケース

営利を目的として継続的な収入があり、かつ恒常的にプラスの場合。
(例) 専用ソフトを利用してすべてのレースやゲームにベットし、毎年恒常的にプラス収支である。
⇒単なる賭けではなく、「投資的」な意味合いの証明が必要。

なお、ギャンブルが「事業所得」に該当するケースはほぼないと思います。ギャンブルが「事業」として認められるのか?継続的にギャンブルで生計を立てることも難しいと考えられるためです。

 

(2) 仮想通貨の場合は?

最近は、ビットコインでできるオンラインカジノも存在します。こういったカジノで儲かった場合は、ビットコインを取得するということになります。この場合の所得区分の・・明文規定はありません。あくまで私見ですが、下記赤字部分を類推して、たとえ仮想通貨でもらった場合も、「一時所得等の基因となる行為に付随した行為」ととらえ、「一時所得」で把握するのかなと考えています。

暗号資産に関する税務上の取扱いについて(情報)問8
暗号資産取引により生じた利益は、・・原則として雑所得に区分されます。 暗号資産取引により生じた損益・・・その暗号資産取引が事業所得等の基因となる行為に付随したものである場合を除き、雑所得に区分されます。

 

5. 一時所得の計算方法

(1) 一次所得の計算式

一時所得は以下の式で算定します。

一時所得 = (収入-支出金額 - 特別控除額)× 1/2

一時所得の計算上、「特別控除額」として50万円が認められています。つまり、儲かった金額が50万円以下の場合は、税金が課税されないため確定申告は不要となります。
ただし、一時所得で認められる「支出金額」は、「収入に直接要した金額」のみとなりますので、払戻があったレース等に直接かけた金額のみ、つまり・・他のゲーム等で負けた支出は認められない点に十分ご留意ください。

 

(2) 具体例

(例)
● 阪神競馬11Rで30万掛け金 ⇒ 300万円の払い戻しあり
● 上記の300万を全額阪神12R に賭けたが・・1111負けてしまった
  ⇒ 1日の収支は 30万円の損

典型的なパターンですね。僕もよくありますが・・笑
この場合、1日の勝ち負けでいうと、30万の損なので税金かからない!
・・と普通の方は思われると思いますが・・税務上はそうではありません。

● 収入・・阪神11Rの払戻金300万円
● 支出・・阪神11Rの掛け金30万円しか認めらない
損失を被った阪神12Rの支出300万円は、一時所得(11Rの当たり馬券300万円)に直接関連する支出ではないので、支出と認められないんです・・

(一時所得の計算)
一時所得の金額 ⇒(300万円 - 30万円 - 50万円) × 1/2 = 110万円
⇒ 一時所得110万円に対して所得税等が課税されます。

しかも、阪神11Rの30万円の掛け金が、3万円×10通りかけて、当たったのが1馬券ということであれば・・当たった1通りつまり3万円しか支出としては認めてくれません。とほほ・・な結論です。

 

(3) 総合課税

所得税の計算は、大きく①他の所得と合算して課税される「総合課税」と②他の所得とは分離して計算される「分離課税」の2種類に分かれます。一時所得は①総合課税となります。
総合課税の場合は、他の収入、例えば給与や不動産収入等と合算して所得税が課税されます。
税率は、所得の金額に応じて高くなる累進課税となります。

先の競馬例では、サラリーマン年収500万円の場合は、「年収500万円+上記の110万円」に対して所得税が課税されます。
⇒ 入金時に源泉徴収されず、かつ年末調整の対象にもなりませんので、ご自身で確定申告が必要となります。

 

(4) 損益通算は?

一時所得については、損益通算が認められていません。詳しくはQ112をご参照ください。

 

6. 扶養や健康保険との関係は?

例えば、競馬で儲かった人が、ご自身の「配偶者」や扶養親族である「お子様」の場合・・
「扶養控除」などに影響はあるのでしょうか?

結論ですが、扶養範囲内の所得金額を超えると・・扶養から外れます
一時所得であれ雑所得であれ、扶養可否の判断基準となる「合計所得金額」に含まれます。つまり、これらのギャンブル等の所得が38万円を超える場合は扶養から外れます。
また、「国民健康保険」の金額も、上記の「合計所得金額」をもとに算定する「住民税」の計算を通じて上がります

 

7. 確定申告が必要な場合

(1) サラリーマンの場合

その年の給与所得・退職所得以外の所得20万円を超える人は、確定申告が必要となります。ここでの20万円は「所得」であり、収入ではなく、経費や各種控除を差し引いた金額となります。一時所得には「50万円の特別控除」がありますので、所得20万円を収入に換算すると70万円となります。

ただし、上記の規定は、あくまで所得税の規定であり、住民税上20万円基準はありません。したがって、50万円を超える一時所得がある場合は、住民税を考えると、申告しておいた方が無難です。なお、確定申告の際に、住民税の納税方法を「普通徴収」にすれば、住民税額が会社に通知されることはありませんので、副収入が会社にバレることはありません。

 

(2) 専業主婦や学生の場合

所得税の計算上、誰でも最初から認められる基礎控除が「48万円」あります。
また、一時所得には「特別控除額が50万円」認められますので、学生や主婦などで、他に収入がない場合、カジノ等で得た利益が、年間98万円以下であれば、確定申告の必要はありません。
ただし、先ほどお伝えした通り、経費で認められるのは払戻があったゲーム等に直接かけた金額のみですので、勝ち負けのトータルで98万円以下に収まればよいわけではありません。

なお、パートやアルバイト等、他から給与をもらっている場合は、サラリーマンと同様、所得20万円を超えると確定申告が必要となります。

 

8. 確定申告しなくてもばれないのか?

海外でのオンラインカジノやブックメーカーの場合は、税務署にばれないのでは?と思われている方もいるかもしれません。しかし、払戻金につき、銀行口座で履歴が残る場合は、基本的に・・ばれる可能性が高いと思います。
税務署には、国内銀行の入出金を調査する権限を有しています。また、銀行は、国外への100万円を超える送受金がある場合、税務署に「法定調書」を提出しますので、これらを通じて、納税者の海外の銀行口座も把握するということになります。

競馬に関しては、馬主以外は、JRAが当選者を税務署に報告することはありませんが・・JRAも確定申告しますので、高額払戻金の内訳などを開示しているのかもしれませんね。馬主席の後ろに税務署が控えてる・・なんて噂もありますね。

 

9. 宝くじやtoto、BIG、LOTO、NUMBERSは?

宝くじやLOTO、NUMBERSに関しては、所得税・住民税とも課税されないことが法律上明文化されています(当せん金付証票法13条)。実は・・これらの購入額には4割程度税金が含まれているため、購入時に既に税金を支払っていることにあります。したがって、当選した場合に課税されると「二重課税」になるため、課税されません。

ちなみに、これらは、都道府県や地方公共団体等の自治体が運営しています(銀行等に事務委託)。購入資金の4割程度を財源(税金)として確保し、配当金に回すお金は50%程度に抑えられています。
TotoやBIGについても上記同様の理由で、所得税等は課税されません(スポーツ振興投票の実施等に関する法律16条)。

一方で、競馬も同様に、購入時に10%程度の税金(国庫納付金)を支払っていますが、配当率は、宝くじよりも高い75%程度のため、結果的に配当には課税される仕組みになっているようです。
二重課税になっているのは同じなので・・ちょっと理屈上は変なんですが。。

競馬も・・ファンが離れていかないように、同じような仕組みにしてくれたら楽なんですけどね!

 

10. ご参考 ~はずれ馬券等に関する裁判例(要約)~

参考に、過去の当たり馬券等に係る裁判例の要約を記載します。基本的に、雑所得認定されるケースは、かなり限定的なケースと考えてよさそうです。

判決日 事実関係 結果
2015年3月10日
最高裁
● 2年間で1億4,000万円の利益
● 市販の競馬予想ソフトに改良を加え、ネット上でJRA全競馬場のほぼ全レースの馬券を無差別に購入
● 雑所得認定
● 多額の利益を恒常的に上げ、外れ馬券を含む一連の馬券の購入が「一体の経済活動の実態」といえ、払戻金は営利を目的とする継続的行為である。
● 外れ馬券を含む全ての馬券の購入代金の費用が当たり馬券の払戻金という収入に対応するということができる。
2017年12月15日
最高裁
● 6年間で5億7千万円の利益
● 予想ソフト利用なし。独自に競走馬やコース等の情報で分析予想。
● すべての年についても年間を通じての収支で利益あり、100%を超えるように馬券を選別して購入し続けてきた。
● 雑所得認定
● 営利を目的とする継続的行為から生じた所得であるか否かは、行為の期間、回数、頻度その他の態様、利益発生の 規模、期間その他の状況等の事情を総合考慮して判断するのが相当
● 一連の行為は,継続的行為、客観的にみて営利を目的とするものであったということができる。
2016年9月29日
東京高裁
● 3年間ほぼすべての土日馬券購入
● 購入金額、払戻金額は合計で1億を超える年もある
● 一時所得認定
● 左記を考慮に入れたとしても、一般的な馬券購入行為が連続して多数回行われた というものにすぎず、馬券購入行為が、一般的な馬券購入行為と質的 に異なるものであるということはできない。
2021年8月25日東京高裁
(最高裁上告受理申立て中)
● 海外業者主催のスポーツの試合に係る賭けをインターネットで参加
● 24億円の払戻金
年間を通じて利益が発生した年はない
● 一時所得判定
継続的かつ確実に利益を上げることができると「客観的に評価しうる状態」ではない

 

11. 参照URL

(競馬の馬券の払戻金に係る課税について)

https://www.nta.go.jp/information/other/data/h30/keiba/index.htm

(暗号資産に関する税務上の取扱いについて(情報))

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/virtual_currency_faq_03.pdf

 

12.YouTube

 

YouTubeで分かる「オンラインカジノ・ブックメーカー・競馬・宝くじやtoto、Lotoなどのギャンブルに関連する税金」
 

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