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Q84【不動産取得税・登録免許税】会計処理は取得価額に含める?経費計上OK?損金算入時期は?/課税されない・軽減される場合は?

最終更新日:2022/11/25

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Q84 不動産取得税の会計処理・損金算入時期は?

例えば、マイホームを購入した場合、「不動産取得税」という税金が課税されます。
土地や家屋を購入した際に課税される「都道府県民税」の1つです。

また、不動産を登記した場合は、別途「登録免許税」という国税も支払います。

どちらも、毎年課税される固定資産税と異なり、取得・登記した際に支払う1回きりの税金です。

今回は、「不動産取得税」「登録免許税」の課税対象や会計処理、計算方法等につき解説します。

 

1.不動産取得税の課税対象は?

不動産取得税とは、土地や建物を、「売買、贈与、交換、建築(新築・増築・改築)」などで取得した場合に課税される地方税です。
新築、中古、登記の有無にかかわらず課税されます(中間省略登記の場合も課税)
また、等価交換のように、経済的利益が発生しない場合も課税されます。

 

2.課税されない場合・免税点は?

(1) 課税されない取引

以下の場合は課税されませんので、申告自体不要となります。

相続による取得 相続による取得の場合は「不動産取得税」は課税されません
(贈与・特定遺贈(法定相続人以外)の場合は課税される)。
一定の組織再編成による取得 合併(適格・非適格)、適格分割、一定要件を満たす非適格分割は、従前と実態が変わらないため、不動産取得税は課税されません。
宗教法人や学校法人 宗教法人や学校法人が取得する不動産、あるいは公共の用に供する道路などの用地の所得は課税されない場合があります。
(2) 免税点

下記の金額未満であれば、不動産取得税は課税されません。

土地 10万円未満
建物(建築の場合 新築・増築・改築) 23万円未満
建物(上記以外 売買・贈与で取得) 12万円未満

3. 不動産取得税の会計処理・損金算入時期

(1) 会計処理・税務処理

固定資産を取得したときにかかる付随費用は、当該固定資産の取得価額に含めますが、例外的に、不動産取得税は、経費(租税公課)に計上できます

【法基通7-3-3の2】
次に掲げるような費用の額は、たとえ固定資産の取得に関連して支出するものであっても、これを固定資産の取得価額に算入しないことができる
(1) 次に掲げるような租税公課等の額
イ 不動産取得税又は自動車取得税
ロ 特別土地保有税のうち土地の取得に対して課されるもの
ハ 新増設に係る事業所税
ニ 登録免許税その他登記又は登録のために要する費用

なお、個人の住宅用の場合は、将来売却時の「取得費」として控除でき、譲渡所得税が安くなります。

 

(2) 不動産取得税の損金算入時期は?

不動産取得税は、納税者が申告するのではなく、課税庁が計算して課税してくる「賦課決定方式」の税金に区分されます。
この区分の税金は、賦課決定がなされたとき=「納税通知書が届いた時点」の経費となります。

ただし、「実際支払った時の経費」にすることも認められます。

不動産購入時に「見積額で経費計上」しても、経費に認めてくれませんので!注意しましょう。

 

4. 申告期限・納付

(1)申告期限

ほとんどの場合、不動産売買の仲介会社が代行してくれますが・・結構な手数料がかかります。
したがって、ご自身で申告するのも選択肢となります。
期限は、都道府県によって異なりますが、兵庫県では、不動産取得日から60日以内に申告書を提出します。
(提出先 都道府県税事務所)

【添付書類】
● 不動産取得税申告書(兼不動産取得税減額等申請書)
● 土地建物の登記事項証明書
● 売買契約書の写し

 

(2)納付

申告後、半年程度で納付書が送付されてきます(新築の場合は、翌年6月頃が多いようです)。
取得してすぐではなく・・忘れた頃にやってくるので、注意しましょう。
記載された期限までに納付します。
 

(3)申告を失念していた場合は?

不動産は「登記事項」となりますので、申告してなくても県税事務所は把握してますので、「納税通知書」は送られてきます〈賦課課税方式)。
ただし・・申告をしていない場合は、「軽減前の金額」で請求されるケースがほとんです。

こういった場合は、一旦、請求された納税額を支払い、その後「不動産取得税減免申請書」を提出し、還付請求を行います。ただし、還付請求ができるのは、不動産取得から5年以内となりますのでご留意ください。
(なお、自治体によっては、正当な理由がなく申告しなかった場合は、過料や軽減が受けられない場合もあるようです)

 

5.ご参考~不動産取得税の計算方法~

「固定資産税評価額」を課税標準として計算します。
取得不動産が存在する市税事務所等で、「固定資産課税台帳」を閲覧することで確認できます。
固定資産税評価額は、一般的に、市場での「売買価格の7割程度」と言われています。

現在の税率は、軽減税率3%となります(2024年3月31日まで。地方税上の本則原則4%)
また、土地については、評価額につき、1/2できる軽減措置があります。
その他、それぞれいろんな軽減措置があります。結構ややこしい規定となっています。
 

(1) 建物(家屋)

①計算式

以下の計算式で算定します。

建物の不動産取得税 =(建物固定資産税評価額 ― 控除額(※))× 3%

(※)控除額(課税標準控除)
 ● 新築居住用建物の場合、評価額から1,200万円の控除が可能(長期優良住宅は1,300万円)。
 ● 中古建物の場合も控除額はありますが、各新築年度、および都道府県によって異なります。
 

②注意事項
控除額を差し引けるのは。①床面積50㎡(貸家住宅は40㎡)以上~240㎡以下の②居住用(orセカンドハウス用)住宅の場合となります。店舗用など、住宅以外の場合は控除額を差し引けません。

 

(2) 土地

①計算式

以下の計算式で算定します。

土地の不動産取得税=(土地固定資産税評価額 × 1/2 × 3%)― 控除額(※)

(※)控除額(税額控除)
以下のいずれか多い額が、算定された税額から控除できます。
 ● 4万5000円
 ● 土地1㎡当たりの価格 × 1/2 × 住宅の床面積の2倍(200㎡が限度) × 税率(3%)
 

②注意事項
●評価額を1/2できるものは、宅地又は市街化区域内農地等宅地の価格に比準して評価される土地のみです。
●税額控除が可能な土地は、上記(1)の要件を満たす建物が建築されている場合限定となります。
●マンションの場合、床面積には、専有部の床面積に加えて、共用部の持ち分を按分した面積も加算します。
●その他、土地と建物どちらかを先行取得している場合は、細かい要件があります。
 

6.登録免許税(不動産取得時)

不動産登記の際には、「登録免許税」も課税されます。

登録免許税も、固定資産を取得した時の付随費用となりますが、不動産取得税同様、原則として支出時に経費(租税公課)に計上できます。
ただし、特許権、鉱業権のように、登録により権利が発生する資産に係る登録免許税は「資産計上」となります。
 

登録免許税額税額 = 土地や建物の評価額(固定資産税評価額)× 税率

 

税率は、所有権移転登記、保存登記、抵当権設定登記など、それぞれの内容に応じて税率が定められてます。
 
【ご参考~移転登記場合の税率~】

土地 家屋
本則 軽減 本則 軽減
売買 2% 1.5% 2% 0.1~0.3%
相続or法人の合併 0.4%/td>

0.4%
その他(贈与・交換等) 2% 2%

登録免許税は、不動産取得税と異なり、「相続」の場合でも課税される点が特徴的です。
ただし、遺贈等、その他の場合と比べて、税率は低くなっています。

 

7.参照URL

(固定資産税、登録免許税又は不動産取得税を支払った場合)

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2215.htm

(損金に算入される租税公課の範囲と時期)

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5300.htm

(不動産取得税 兵庫県)

https://web.pref.hyogo.lg.jp/kk22/pa04_000000020.html

(登録免許税の税額表)

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7191.htm
 

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