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Q102 個人事業主の生命保険・損害保険・国民年金・健康保険等は経費になる?所得控除は? 事業主勘定との関係を解説

公開日:2017/11/02 最終更新日:2020/10/26

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Q102 個人事業主の生命保険・損害保険は経費?

個人事業主が、ご自身を対象とした生命保険を支払った場合や、損害保険を支払った場合、これらは経費として認めてくれるのでしょうか?
今回は、個人事業主の保険と経費、所得控除の関係をまとめます。

 

1. 生命保険

●「個人事業主自身」や「専従者」(家族である従業員)を被保険者とした「生命保険」は、経費計上はできません。
ただし、確定申告書では、「生命保険料控除」として所得控除が可能です。

●「従業員等」が被保険者・受取人の生命保険は、経費計上が可能です。

 

内容 被保険者
受取人
経費 所得控除 摘要
生命保険 事業主・専従者 × 生命保険料控除
従業員 科目は「福利厚生費」

 

2. 損害保険

損害保険というのは、例えば、自動車保険、自賠責保険、店舗火災保険、貨物保険などですね。盗難保険や所得補償保険もここに含まれます。

 

●商品や貨物、自動車、店舗などが対象となる損害保険料は、「事業用部分」は経費計上が可能です。
逆に言うと、事業とプライベート両方で利用しているような「車」や「自宅兼店舗」については、家事按分により事業で使用している割合のみが経費として計上できます。

●「個人事業主自身」や「専従者」を被保険者とした損害保険(傷害保険など)は、経費計上はできません。
ただし、確定申告書では、「生命保険料控除」として所得控除が可能です。

●「従業員等」が被保険者・受取人の損害保険は、経費計上が可能です。

 

内容 被保険者
受取人
経費 所得控除 摘要
商品・貨物・自動車・店舗を
対象とした
損害保険(地震保険除く)
事業用部分のみ
傷害保険
(医療保険・がん保険等)
所得補償保険
事業主・専従者 × 生命保険料控除
(介護医療保険料控除)
従業員 科目は「福利厚生費」
地震保険 × 地震保険料控除

 

3. 国民健康保険・国民年金・社会保険・労災保険

●「個人事業主自身」や「専従者」を被保険者としたものは、経費計上はできません。
ただし、確定申告書では、「社会保険料控除」として所得控除が可能です。

●「従業員」の社会保険料の事業主負担は、「法定福利費」として経費計上可能です。

●なお、健康診断、人間ドック費用は、事業主や専従者のものは経費にできないだけでなく、所得控除もできません。従業員が対象の保険は経費にできます。

 

内容 被保険者
受取人
経費 所得控除 摘要
国民健康保険・国民年金
社会保険・労災保険
事業主・専従者 × 社会保険料控除
従業員  - 科目は「法定福利費」
健康診断・人間ドック 事業主・専従者 × × 医療費控除×
従業員 科目は「福利厚生費」

 

4. 小規模企業共済・倒産防止共済

それぞれで、扱いが異なるので注意です。

被保険者 経費 所得控除 摘要
小規模企業共済 × 小規模企業共済等掛金控除
中小企業倒産防止共済 科目は「保険料」

 

5. 医療費は?

経費にはなりませんが、一定額を越えた場合「医療費控除」ができます。

 

6.事業主勘定との関係

個人事業主の場合、自宅兼事務所だったり、個人名義の車両を「仕事とプライベート」で利用している場合もあります。
こういった場合は、仕事部分とプライベート部分を区分して「仕事部分」のみを経費にします(「家事按分」といいます)。
この考え方は、「保険料」についても同様に考えます。

 
例えば、「車両の任意保険」や、「自宅兼店舗の火災保険」などを支払う場合、保険会社に対して、仕事部分とプライベート部分を分けて支払うことは行いわず、一括で支払われるのが一般的です。
こういった場合は、「支払総額」のうち、プライベート部分については「事業主勘定」という科目を利用します。
この「事業主勘定」は、経費にはなりません。個人に対する「貸付金」のようなイメージです。
 
なお、家事按分の方法は、合理的な根拠があれば問題ありません。
例えば、自宅兼店舗であれば「面積按分」、車両であれば「仕事での走行距離等」が考えられます。
 

(例)
●自宅兼店舗の建物火災保険料が2,000、事業利用割合が40%の場合

 

借方 貸方
保険料(経費)
事業主勘定(経費×)
800
1,200
現金 2,000

 

7.法人の生命保険は?

法人については、保険内容により処理が異なります。2019年の改正により、解約返戻金のない保険金も、支払時に一括損金経理が認められなくなりました。詳しくはこちらでまとめています。ぜひご参照ください。

 

8.YouTube

 

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