税金の豆知識

Q134 外交員報酬の源泉所得税と納付方法

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Q134 外交員報酬の源泉所得税と納付方法

1. 外交員報酬とは

外交員報酬の代表例は、不動産業者や保険業者の「外交員の歩合給部分」です。

実は・・この「外交員報酬」を支払う際には、給与と同じように「源泉所得税」を差し引いて支払う必要があります。

ただし、税法上、「外交員報酬の源泉所得税」は、「給与」と違った計算方法が定められているので、注意が必要です。

 

2. 外交員に対する支給額

外交員に対する支給額は、契約上、固定給と変動給(歩合成果報酬)が明確に区分されている場合が多いです。税法上、支給額のうち、①固定給は「給与」、②変動給は「外交員報酬」として取り扱われます。

 

外交員に対する支給額

内容 税法上の区分 消費税
固定給として支払う金額 給与 対象外
成果報酬として支払う金額 外交員報酬(=外注費) 課税

 

3. 外交員報酬にかかる源泉所得税の計算方法

「外交員報酬」にかかる源泉所得税の金額は、「外交員報酬の額」(※)から、1か月当たり12万円(別途、給与等を支給する場合には、12万円から給与を控除した残額)を差し引いた残額に、10.21%の税率を乗じて算出します。

ちょっとわかりにくい書き方ですね。以下、具体例で説明します。

(※)外交員報酬部分(変動給部分)だけです。給料も含めた外交員への支給総額ではない点、注意です。

 

4. 外交員報酬の源泉所得税の計算例

外交員への支給額が、固定給(給料)と、変動給(外交員報酬)がある場合を前提に、パターン別にまとめます。

下記(1)~(3)すべて、外交員報酬は30万円で共通ですが、源泉所得税の金額は、それぞれ異なってきます。
 
(給料に対応する源泉所得税の計算は、便宜上省略します)。

 

(1) 外交員への支給額30万円(内訳 給料ゼロ・外交員報酬30万円)
借方 貸方
外交員報酬(外注費等) 300,000 現金
預り金(源泉)(※)
281,622
18,378

(※)(30万円-12万円)×10.21%=18,378円
⇒外交員報酬30万円から「12万円」を差し引いた残額が課税対象

 

(2) 外交員への支給額35万円(内訳 給与5万円・外交員報酬30万円)
借方 貸方
給与
外交員報酬(外注費等)
50,000
300,000
現金
預り金(源泉)(※)
326,517
23,483

(※){30万円 -(12万円 – 5万円)} × 10.21% = 23,483円
⇒外交員報酬30万円から「12万円-給与5万円」を差し引いた残額が課税対象

 

(3) 外交員への支給額45万円(内訳 給与15万円・外交員報酬30万円)
借方 貸方
給与
外交員報酬(外注費等)
150,000
300,000
現金
預り金(源泉)(※)
419,370
30,630

(※){30万円 -(12万円 – 12万円)} ×10.21%=30,630円
⇒給与部分が「12万円」を超える場合は、結果的に、外交員報酬30万円全額が、課税対象となります。

 

5. 外交員報酬の源泉所得税の納付時期・納付方法

外交員報酬は、支払った月の翌月10日までに納める必要があります。
「源泉所得税納期特例」の対象とはなりませんので、ご注意ください。

  また、外交員報酬の納付書は、「報酬・料金等の所得税徴収高計算書」を使用します。
「給料所得等の所得税徴収高計算書」ではありません

 

(源泉所得税まとめ)

外交員報酬 給与
納付時期 従業員数に関係なく、支払月の翌月10日に納付しなければならない 従業員10人未満の場合、特例申請により、納付時期は、年2回に短縮可能
(毎年7月・1月)
計算書 「報酬・料金等の所得税徴収高計算書」 「給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書」

 

6. ご参考~給与と外交員報酬がある方の確定申告~

「給与」と「外交員報酬」の両方がある方は、年末調整だけでは完了しませんので、ご自身で確定申告をする必要があります。

内容 所得税法上の区分
給与として受け取った金額 給与所得
外交員報酬として受け取った金額 事業所得

 

3. 参照URL

(外交員等に支払う報酬・料金)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2804.htm

 

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