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Q50 ふるさと納税は本当に得なのか?/ワンストップ特例や還付時期/税金への影響は?

公開日:2015/12/25 最終更新日:2021/07/19

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ふるさと納税って?

「ふるさと納税」は、新聞やニュースでも、よく話題に上がりますね。

「ふるさと納税」は、特産品をもらえる!だけでなく、税金がお得になる!
なんてイメージもあるかもしれませんが・・必ずしもお得な場合だけとは限りません。

今回は、ふるさと納税によるメリット注意事項、税金軽減効果、そしてワンストップ特例についてお伝えします。
 

0.YouTube

 

1.どんなメリット?

(1) 税金圧縮効果がある!

ふるさと納税、名前は「納税」となっていますが、税金計算上は、「各自治体に寄付」をしたという取扱いになります。
寄付をすることで、税務上は、所得控除等を通じて「税金納税額」を引き下げる効果があります。
 

(2) 特産品がもらえる

各自治体は「寄付」に見合った「特産品」がもらえるため、「特産品の分」がふるさと納税のメリットになります。
 

2.注意事項

(1) キャッシュは出ていく

確かに、ふるさと納税は「税金圧縮効果」はありますが、「お金を払った節税である」、点に注意しなければいけません。
つまり・・例えば、欲しくないものをわざわざ買うのは、本末転倒です。
「欲しいものがあって、お金を払えば、その価値以上の特産品をもらえる!」点に、大きなメリットがあります。

 

(2) 足切り額がある

税金計算上、2,000円の足切額等があるので、最低2,000円は負担していることになります。
つまり、最低2,000円以上の価値差額がないと・・得したとは言えません。
 

(3) 他の「所得控除等」の影響により損する場合も?

ふるさと納税には、特別に認められた「住民税税額特別控除額」があります。ただし、住民税額所得割の20%の上限があるため、「他の所得控除」との関係に注意しなければいけません。例えば、「他の所得控除」が多い場合は、「ふるさと納税金額」によっては、損する場合もあります。
 

(4) サラリーマンとフリーランスでは効果は異なる

ふるさと納税のお得感は、サラリーマンと個人事業主でちょっと違いがあります。なぜなら、フリーランスの場合は、「ふるさと納税」をしなくても、領収書等の経費が認められるからです。それぞれの立場をまとめると以下の通り。
 

サラリーマンの場合 原則的に領収書等の経費が認められないため、「ふるさと納税」は、サラリーマンにとっては、数少ない税金を引き下げる大きなチャンスとなります。
フリーランスの場合 フリーランスの場合、領収書等の経費が認められるため、「ふるさと納税」で税金が下がるといっても・・サラリーマンほどのインパクトはありません。しかも、寄付金控除には限度額があるので、場合によっては、無制限に認められる「交際費」の方が、税金的にはお得なケースもありえます!

まとめると・・サラリーマンの場合は、ふるさと納税のメリットは大いにあると思います。
一方で、フリーランスの場合は、その他の経費との比較で・・そこまでお得感があるのか?という結論になります。
 

3.ふるさと納税の各税金への影響

ふるさと納税が、各税金に与える影響は、以下の通りとなります。
2,000円の足切額がありますので、注意しましょう。

 

控除対象額 摘要
A 所得税 (寄付金合計(※)-2,000円)×所得税率 総所得金額等の40%が限度
B 住民税
(税額基本控除)
(寄付金合計(※)-2,000円)×10% 総所得金額等の30%が限度
C 住民税
(税額特別控除)
① (寄付金合計-2,000円)×(100%-所得税率-10%)
②住民税額所得割×20%
上記、①・②のいずれか小さい方
住民税額所得割がゼロの方はゼロになります。

上記Cの「住民税特別控除額」は、「ふるさと納税のみ」に適用されるものです。

● 上記Cの「住民税特別控除」の計算の所が難しそうですが、よくよく見ると・・
上記C①「 (寄付金合計-2,000円)×(100%-所得税率-10%)」は、A「所得税」とB「住民税基本控除」以外をカバーしている式ですね。つまり、

A + B + C① ⇒ (寄付金合計―2,000円)

となることがわかります。

 

上記よりわかることは以下です。

C① ≦ C② C①が選択でき、2,000円負担で、支払った寄付金額は回収できる
C① > C② C②が上限となるため、2,000円負担で、支払った寄付金額が回収できない場合がある

結論、C②の「住民税所得割の金額がポイント」と言えそうですね。
例えば、住民税所得割が少ない方は、C①>C②となり、いくらふるさと納税をしたとしても、2,000円以上の負担になってしまう場合もあります。
必ずしも、誰でも同じように得するわけではない点、十分注意しましょう。
 

● ふるさと納税のお礼品は、「一時所得」として「所得税」が課税されますが、
一時所得には「特別控除」がありますので、一般的には、税金がかかる金額にはいかないと思います。

 

4.具体例

(1)事例1

●サラリーマンの独身男性。年収400万円。扶養親族はいない。
● 5万円のふるさと納税を行った(復興特別所得税は無視)
● ふるさと納税以外の所得控除は116万円(社会保険料控除60万、基礎控除48万円、生命保険料控除8万円)
●簡便的に、住民税の計算は、課税所得×10%とする。
●ふるさと納税により安くなる税金は?

①所得税率の算定

 ●年収400万に対応する「給与所得控除」は124万円。
 ●400万円―124万円ー116万円(所得控除)=160万円(課税所得金額)
  ⇒所得160万円の方の所得税率は、5%
 

②所得税の税額軽減額

(50,000円-2,000円)×5%(所得税率)=2,400円
 

③住民税の税額軽減額
基本控除分 (50,000円-2,000円)×10%(住民税率)=4,800円
特別控除分 (50,000円-2,000円)×(1-10%-所得税率(5%))=40,800円・・①
(160万×10%)×20%=32,000円・・②
 ⇒ ①と②の小さい方⇒① 特別控除額は32,000円
④結論

 2,400円(所)+4,800円(住基)+32,000円(住特)=39,200円
つまり、上記の場合、50,000円のふるさと納税⇒税金軽減額は39,200円となりますので、10,800円を負担して特産品を手に入れたことになります。この場合は・・ちょっと損な感じしますね。

(2)事例2

●サラリーマンの独身男性。年収400万円。扶養親族はいない。
● 5万円のふるさと納税を行った(復興特別所得税は無視)
●ふるさと納税以外の所得控除は48万円(基礎控除48万円のみ)
●簡便的に、住民税の計算は、課税所得×10%とする。
●ふるさと納税により安くなる税金は?

 

①所得税率の算定

 ●年収400万に対応する「給与所得控除」は124万円。
 ●400万円―124万円ー48万円(基礎控除)=228万円(課税所得金額)
  ⇒所得228万円の方の所得税率は、10%
 

②所得税の税額軽減額

(50,000円-2,000円)×10%(所得税率)=4,800円
 

③住民税の税額軽減額

  

基本控除分 (50,000円-2,000円)×10%(住民税率)=4,800円
特別控除分 (50,000円-2,000円)×(1-10%-所得税率(10%))=38,400円・・①
(228万×10%)×20%=45,600円・・②
 ⇒ ①と②の小さい方⇒① 特別控除額は38,400円
④結論

 4,800円(所)+4,800円(住基)+38,400円(住特)=48,000円

つまり、上記の場合、50,000円のふるさと納税⇒税金軽減額は48,000円となりますので、足切り2,000円の負担で特産品を手に入れたことになります。この場合は、2,000円以上の価値のある「特産品」だったら、断然お得ってことですね!
 

5. ワンストップ特例って?

ふるさと納税は、原則として「確定申告」が必要ですが、確定申告なくても税額控除がみとめられる「ワンストップ特例」という制度があります。
 

(1) 要件
ふるさと納税先の各地方自治体に、「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を提出(5団体のみ)
確定申告義務がない方(医療費控除等で確定申告する方は×)
ふるさと納税先に申請した住所と、翌年1月1日の住所が同じ

 

(2) 留意事項

申請書の提出期限は、例年1月上旬です。例えば2020年12月分については、2021年1月10日が申請期限となっています。申請は原則郵送のみとなっています。期限を超えた場合は「確定申告」が必要です。
「確定申告」する場合は、ワンストップ特例申請が無効になります。例えば、医療費控除や、住宅ローン控除初年度などで「確定申告」する場合は、改めてふるさと納税分を「寄付金控除」で記載しないといけない点、ご留意下さい。
●「ワンストップ特例制度」での税金軽減額は、全額「住民税額」から減額され、所得税からは控除されないため、住宅ローン控除等がある場合の足切りなどへの影響は小さくなります。
 

6. 医療費控除・住宅ローン控除との関係

ふるさと納税は、税金を軽減できる効果がありますが、他の所得控除・税額控除との関係に注意しなければいけません。他の所得控除・税額控除が多い場合は、控除対象額の一部が控除しきれなくなる恐れや、ふるさと納税の上限額に影響を与えるケースがあります。
 

(1)住宅ローン控除との関係

●ふるさと納税と住宅ローン控除の併用は可能です。ただし、ふるさと納税「所得控除」が先に適用されるため、ふるさと納税適用による「課税総所得」減少の結果、住宅ローン控除が控除しきれず切り捨てられてしまう可能性があります。
●ふるさと納税「控除上限額」に用いる「住民税所得割額」は、「住宅ローン控除適用前」のものが使用されますので、「住宅ローン控除の利用」が、ふるさと納税控除上限額に影響を及ぼすことはありません
 

なお、「ワンストップ特例制度」の場合は、寄付金額は「全額住民税額から減額」され、所得税からは控除されないため、住宅ローン控除に与える影響は小さくなります。
 

(2)医療費控除・IDeCo等との関係

上記同様、ふるさと納税適用により、「課税総所得」が減少する結果、「医療費控除等」が控除しきれずに切り捨てられてしまう可能性があります。
しかも、医療費控除等の場合は、課税総所得が減少しますので、「住民税所得割額」も減少し、ふるさと納税の控除上限額も減少します。
 

7.還付はいつ?

(1) 確定申告の場合

「確定申告期限」に間に合った場合は、所得税は所定の口座に、申告後1カ月程度で返金されます。
一方、住民税については、実際還付されるわけではなく、翌年6月からの住民税が安くなります
例えば、2020年12月にふるさと納税を行った場合、2021年6月以降の住民税に反映されます。
 

(2) ワンストップ特例制度の場合

一方、「ワンストップ特例制度」の場合、所得税からの還付はありません
所得税から還付される分も含めて、住民税からまとめて控除される形となります。結果的には同じ金額の税金が控除されますが、実際返金されるわけではない点、十分ご留意ください。
 

8. ワンストップ申請・確定申告を忘れていた場合は?

(1) ワンストップ特例申請を忘れていた場合

確定申告を行わなければいけません。
各自治体が発行する領収書を添付して、確定申告をしなければ「寄付金控除」は受けられません。
 

(2) 確定申告を忘れていた場合

申告期限までに確定申告ができなかった場合はどうでしょう?
この場合でも、ふるさと納税をしてから5年間であれば、還付申告が可能です。
還付申告の基本的な手続きは、確定申告と変わりません。
 

9.参照URL

総務省ふるさと納税http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/080430_3_kojin.html

さとふる シミュレーションサイトhttps://www.satofull.jp/static/calculation01.php

 

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