税金の豆知識

Q142 退職金は年末調整できる?確定申告は必要?

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Q142 退職金は年末調整できる?確定申告は必要?

前職でもらった「退職金」は、退職後に転職した「新たな職場」で年末調整してくれるのでしょうか?
また、退職金は、「確定申告」が必要になるでしょうか?

 

1. 年末調整はしてくれない

年末調整は「給与所得」を対象に行うものですので、退職金(退職所得)は年末調整してくれません。
なお、「給与」は年末調整の対象となりますので、前職給与については「給与所得の源泉徴収票」を提出すれば、年末調整してくれます。

 

2. 確定申告は必要?

上記のとおり、退職金は年末調整してくれないので「確定申告」しないといけない・・ことになるのでしょうか?

結論を先に言うと、退職金は、原則として確定申告の必要はありません。

なぜなら、退職所得は「分離課税」ですので、一般的には、退職時に適切な税率で「源泉徴収」がされていますので、退職時点で課税関係は完了しています。

 

3. 確定申告したほうが良いケース

ただし、場合によっては確定申告したほうが「お得」な場合があります。
退職金にかかかる税金が源泉徴収されている場合は、確定申告を行うことで税金が還付される場合があるためです。

具体例を記載します。

 

(1) 退職所得以外の赤字がある場合

給与や退職金以外に、赤字の「不動産所得」や「事業所得」などがある場合は、損益通算により退職所得が減少し、税額が還付される場合があります。

損益通算は、赤字の所得を他の黒字所得と相殺して税額を安くする制度ですが、最終的に残った赤字は、退職所得と損益通算が可能です。

また、退職金を年金形式で受け取る場合は、「雑所得の公的年金等」となりますので、確定申告により還付を受けられる可能性は高いです。

 

(2) 退職金以外の収入が少ない場合

退職金以外の収入が少ない場合は、所得控除(基礎控除等)を使いきれず余っている場合があります。
余っている所得控除は、退職所得から差し引くことができますので、確定申告を行うことで、退職時に源泉徴収された税金が還付される可能性があります。

例えば、年初に退職後再就職していない場合や、再就職後給与所得が少ない場合などです。こんなケースです。

 

● 退職金以外の所得は給与所得50万円のみ。所得控除は200万円ある。
⇒50万円(給与所得)-200万円(所得控除)=△150万(所得控除が余っている)

 

退職所得は「分離課税」のため、退職金の税金計算時は、各人の所得控除等の情報は反映されていません。
一方、退職金以外の「給与所得」などが少ない結果使いきれなかった所得控除△150万円は、確定申告することで退職所得から差し引くことができます。
その結果、税金が還付される可能性があります。

 

(3) 「退職所得の受給に関する申告書」を提出していないケース

「退職所得の受給に関する申告書」を提出している場合は、退職時に「適切な税率」で「源泉徴収」がされていますので、確定申告をする必要はありません。

一方、提出していない場合は、退職金から一律20.42%の所得税が天引きされていますので、本来の税額よりも多く源泉徴収されています。この場合は、確定申告を行うことで、退職時に源泉徴収された税金が還付される可能性があります。

 

4. ご参考~「他の分離課税」も、確定申告により還付される場合がある

退職金(分離課税)に限らず、その他の分離課税の所得も、「給与所得等が少ない場合」など所得控除(基礎控除等)が使いきれず余っている場合は、確定申告により税額が還付される可能性があります。

例えば、証券会社が「源泉徴収済」の株式譲渡や投資信託等にかかる税金などです(源泉分離課税)。

余っている「所得控除」は、確定申告することで「株式等の譲渡所得」からも差し引けますので、証券会社等に源泉徴収された税金が還付される可能性があります。

このロジックは、上記「3(2)退職金以外の収入が少ない場合」と同様です。

 

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