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Q145 協賛金支払時・受取時の会計処理と消費税の取扱い/イベントやお祭り・ビール会社協賛金は?

公開日:2019/05/13 最終更新日:2021/11/08

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Q145 協賛金支払時の会計処理と消費税

取引先や町内会などから「協賛金」の支払を依頼される場合もありますね。
「協賛金」とは、イベントや催し物、お祭りなど、何らかの事業に賛同した場合に支払うお金です。

また、ビール会社などから協賛金を受け取ることもあると思います。
こういった、協賛金の会計処理や税務処理は、その支出や収入の「目的」によって異なります

 

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1. 協賛金の支出目的は3つ

協賛金を支出する目的は、以下の3つとなります。

目的 ケース 勘定科目
広告宣伝目的 「不特定多数」の消費者への広告宣伝を目的として、協賛金を負担する場合 広告宣伝費
交際目的 「取引先事業者等」との関係円滑化のために、協賛金を負担する場合 交際費
寄付目的 「事業と関係のない団体」など、地域社会と有効な関係を築くために、協賛金を負担する場合 寄付金

上記3つの目的に応じて、勘定科目や税務上の取扱いが異なります。

なお、協賛金に似た内容のものとして、事業者が属する「同業者団体」などに対して支出する「会費」があります。こちらの勘定科目は「諸会費」、消費税は、原則「不課税取引」となります。
詳しくは、Q133をご参照ください。

 

2. 消費税の取り扱い

(1) 「対価性」があるかどうか?

協賛金の消費税区分は、「対価性があるかどうか」で判定します。
「対価性」とは、支払に対して明確な反対給付(サービス提供等)があるかどうか?という意味です。

例えば、「広告宣伝」的な協賛金は、広告宣伝効果という「対価性」があるため、消費税課税対象となります。
一方、「交際費」「寄付金」「会費」的な協賛金は、明確な対価性がないため、消費税課税対象にはなりません。
 

(2) 「対価性」が明確でない場合の判断基準

協賛金直接の規定ではありませんが、「会費」で「対価性の判定が困難」なものにつき、以下の基準があります。

~タックスアンサー6467 消費税基本通達5-5-3~
対価性があるかどうかの判定が困難なものについては・・事業者と・・同業者団体や組合などの双方が、その会費などを役務の提供や資産の譲渡等の対価に当たらないものとして継続して処理している場合はその処理が認められ・・同業者団体や組合などは、その旨をその構成員に通知する・・

上記の規定から読み解くと、「通知」があるかどうかは別として、「事業者と同業者団体双方が、資産の譲渡等の対価に該当しない」了解がある場合は、消費税が課税されない取扱いがされるということだと思います。
つまり、「通知の有無」や「協賛金」の名目にとらわれず、先方の会計処理も踏まえて判断するということだと思います。

例えば、地元スポーツチームがスポンサーとして協賛金を募っている場合は、先方が事業運営の一環としての協賛金のため課税(広告宣伝費)、一方、地元のお祭り等の協賛金は、先方の事業の一環とは言い難いため、不課税(寄付金)というような、消費税判断基準かなと思います。

 

3. 広告宣伝目的の協賛金

協賛金の目的が「広告宣伝目的」の場合、勘定科目は「広告宣伝費」として処理します。
広告宣伝費は、不特定多数の者に対し、自社製品等の「宣伝効果」を目的として支出した費用をいいます。

 

(1) 具体例
自社の会社名アピール用 花火大会で会社名を放送、指定席を用意する等
自社商品アピール用 パンフレットに会社名を印刷、ホームページ、看板への掲載
(2) 税務処理
法人税・所得税 全額損金
消費税 課税仕入

4. 交際目的の協賛金

協賛金の目的が「取引先との関係円滑化」の場合、勘定科目は「交際費」として処理します。
広告宣伝効果はあまり見込まれないものの、今後の有利な営業活動を図るために支出する協賛金となります。
「広告宣伝効果をはるかに上回る高額な金額」の協賛金も、一般的には「交際目的の協賛金」と理解されています。

 

(1) 具体例
取引先との関係円滑化 取引先が行うイベント等に対する協賛金。
地元の力ある企業が主催し、下請け企業が仕方なくお付き合いで出す場合など。
(2) 税務処理
所得税 全額損金
法人税 中小法人(措法61の4②)(※1) 年800万円まで損金算入
上記以外 損金不算入
消費税 課税対象外(※2)

(※1)中小法人(措法61の4②)・・資本金の額が1億円以下の法人(資本金5億円以上の法人の100%子法人等除く)。
(※2)勘定科目は交際費ですが交際目的の協賛金は、一般的に「対価性がない」ため、消費税は課税対象外になります。

5. 寄付目的の協賛金

協賛金の目的が「事業と関係ない地域との関係円滑化」の場合、勘定科目は「寄付金」として処理します。

 

(1) 具体例
地域との関係円滑化 地域が行うイベント(お祭りや花火大会など)に対する協賛金
地元の祭りの「太鼓」や「お神輿」などに企業名を入れる協賛など
(2) 税務処理
法人税・所得税 一定額まで損金算入
消費税 課税対象外

支出先が「事業関係者」の場合は交際費、支出先が地域イベントの主催団体などの場合は、営業活動とは直接関連性がないため「寄付金」として処理します。

 

6. 広告宣伝費で処理できる要件

広告宣伝費で処理できる協賛金は、「全額損金」「課税仕入」となりますので、税金上のメリットは一番大きいですね。

「協賛金」を広告宣伝費で処理できるポイントは、「支出に見合った広告宣伝効果があるか」です。
広告宣伝の意図があり、かつ、支出金額が広告宣伝効果に見合うものであれば、「広告宣伝費」で処理が可能です。

もちろん、広告宣伝効果は将来にならないとわかりませんが、例えば、同じ広告掲載枠にもかかわらず、他の会社は10万、自分の会社だけ50万円だと・・差額の40万円は「寄付金」と言われる可能性もありますね。

 

7. 協賛金を受け取った場合の会計処理

協賛金を受け取った場合は、基本的には、本業ではないことが多いと思われますので、営業外収益の「雑収入」でよいと思います(本業として事業目的での「協賛金」の場合は、売上計上)
消費税区分は、上記の「協賛金支払側」の消費税の取扱いと同様の判断となります。

なお、ビール会社や飲料会社が「協賛金」名目でお金をもらうケースがありますが、これは、名目は「協賛金」であっても中身は「販売奨励金」的な位置づけですので、消費税課税取引となります。科目は上記同様「雑収入」で問題ありません。
 

8. 参照URL

(協賛者が支出する費用の税務上の取扱いについて)
https://www.nta.go.jp/about/organization/sendai/bunshokaito/shohi/110704/besshi.htm

 

(会費や入会金の仕入税額控除)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6467.htm

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