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Q56【具体例付】車両の下取り&買換えの仕訳/消費税の取扱い/リサイクル預託金の勘定科目は?

公開日:2016/05/31 最終更新日:2021/07/19

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Q56 車両の下取り&買換えの仕訳/税金やリサイクル預託金等の勘定科目・消費税の取扱いは?

車両を下取り&購入する場合の会計処理は・・意外と難しいです。
なぜかというと・・「購入」と「売却」という2つの取引が重なっているためです。

「下取り&買換え」の仕訳を行うにあたっては、「売却取引」と「購入取引」を別々で捉えると、理解が進むと思います。
今回は、車両下取り&買替えの会計処理を解説します。

 

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1. 具体例

● 現在のプリウスを下取りに出し、アクアに買換えする。
● プリウス下取代金は、全額アクア購入代金に充当し、残代金は、全額「割賦払」するものとする。
● アクアの現金購入価格は3,500,000円(税込、諸費用等含む)、別途割賦手数料が300,000円発生する。
● プリウス下取価格は800,000円(税込、リサイクル預託金20,000円含む)、売却時の帳簿価額は1,000,000円。

 

2. 新車両(アクア)購入の処理

購入時は、さまざまな「諸費用」の支払がありますので、「各勘定科目の判断」や「消費税区分」に迷われると思います。
以下、具体的な「注文書」をもとに、「勘定科目」と「消費税」の取扱いをまとめます。

 

(1) 勘定科目&消費税区分

「注文書」の構成は大きく4つ。本体等(A)、諸費用(B)、消費税(C)、割賦手数料(D)です。
勘定科目と消費税の取扱いをまとめると、以下の通りとなります。
「勘定科目」の列は、費用項目は「赤字」(損益計算書)、資産項目は「青字」(貸借対照表)で記載しています。

 

Q56 車両の下取り&買換えの仕訳/税金やリサイクル預託金等の勘定科目・消費税の取扱いは?
※1 納車・整備費用 販売店からの納入費用(ガソリンや人件費等)。取得原価に含めるのが原則ですが、実質内容は、雑多なコストも含まれるので、「支払手数料」(課税)でOK
※2 リサイクル資金管理料金 リサイクル料金の管理業務を行う財団法人に対する「管理料」のため、支払手数料(課税)処理でOK。
※3 自動車取得税・検査登録費用
車庫証明費用
取得に直接要した費用のため、「取得原価」に含めて処理することも認められます。
※4 リサイクル預託金 将来の自動車解体等にかかるコストを、購入時に前払するもの。サービス消費は将来のため、購入時は「預託金」(資産)処理、廃車時に経費処理(課税取引)
※5 割賦手数料 割賦手数料は、原則として「車両運搬具」の取得価額に含めて処理します。ただし、消費税非課税取引となる点に注意。詳細はQ172をご参照ください。

なお、自賠責保険料は、購入時に3年分一括で支払うことになりますが、支払時に一括費用処理(「短期前払費用」を準用)が認められている実務があることから、上記仕訳は「保険料」として一括費用処理しています(Q72参照)。

 

(2) アクア(新車両)購入仕訳
借方 貸方 内容
車両運搬具(課) 2,950,000 長期未払金 3,800,000 A 本体合計
支払手数料(課) 50,000 ⑥ 販売諸費用
租税公課(不) 147,000 ⑦ 自動車税+取得税+重量税
保険料(非) 20,000 ⑦ 自賠責保険料
支払手数料(非) 13,000 ⑦ 検査登録⁺車庫証明
預託金(不) 20,000 ⑦ リサイクル預託金
仮払消費税 300,000 C 消費税
車両運搬具(非) 300,000 D ローン分割手数料

 

3. 旧車両(プリウス)売却の処理

(1) 勘定科目&消費税区分

車両売却に関する会計処理については、以下の点に留意する必要があります。

● 消費税は「売却代金」に対して課税されます(Q37参照
●ただし、 売却代金には、旧車両の「リサイクル預託金」が含まれています。通常、注文書等の売却代金には「リサイクル預託金」部分が明示されていない場合が多いです。 当該「リサイクル預託金」部分は「金銭債権」のため、消費税「非課税売上」となります。
● したがって、売却の際に消費税が課税される金額は、「売却代金-リサイクル預託金」の金額となります。

 

(2) プリウス(旧車両)売却仕訳
借方 金額 貸方 金額
現金 800,000 車両運搬具 1,000,000
固定資産売却損(※2) 290,909 預託金(非売) 20,000
仮受消費税(※1) 70,909

(※1) (800,000(売却額)-20,000(預託金))÷1.1×0.1=70,909
(※2) 貸借差額

●「リサイクル預託金」の譲渡(20,000円)は、「金銭債権の譲渡」となりますので、消費税「課税売上割合」の計算上、5%を分母の額に算入する必要があります。

 

(3) 個人事業主の場合

● 個人事業主の場合、固定資産売却による損益は、「事業所得」ではなく「譲渡所得」となりますQ123参照)。したがって、個人事業主の場合は、上記売却仕訳のうち「固定資産売却益」部分は「事業主勘定」で処理し、別途、確定申告書では、「譲渡所得」として集計します。
● 「譲渡所得」には50万円の特別控除や1/2規定がありますので、一般的に「課税金額」は低くなります。
 詳しくはQ177をご参照ください。
● 一方、個人事業主の場合も、消費税は法人同様、売却代金に対して課税されます。
● 個人事業主の場合の仕訳は、以下の通りとなります。

借方 金額 貸方 金額
現金 800,000 車両運搬具 1,000,000
事業主勘定 290,909 預託金 20,000
仮受消費税 70,909

 

(4) ご参考~車両を廃車した場合のリサイクル預託金の会計処理

売却ではなく、廃車した場合は、リサイクル預託金は返金されません。
廃却時点で「費用処理」(支払手数料でOK)、消費税課税取引となります。

借方 金額 貸方 金額
支払手数料(課) 18,182 預託金 20,000
仮払消費税 1,818

 

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