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Q200【駐車場経営】月極駐車場・コインパーキング収入の所得区分は不動産所得?事業所得?雑所得のケースも /確定申告はいくらから?

最終更新日:2022/11/12

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Q200 【駐車場経営】月極駐車場・コインパーキング収入の所得区分は不動産所得か事業所得か?雑所得のケースも /確定申告はいくらから?

最近は、サラリーマンの方などで、余った土地を活用して「駐車場経営」をされる方も多いと思います。こういった駐車場経営で生じた収入は、原則として確定申告が必要となります。
この点、駐車場経営にかかる収入は、原則として「不動産所得」に分類されますが、駐車場の形態によっては、「事業所得や雑所得」に区分されるケースもあります。

今回は、駐車場収入の「所得区分」や、確定申告の有無等を中心にお伝えします。

 

1. 駐車場収入の所得区分

(1) 原則 不動産所得

駐車場収入は、土地を貸付する取引ですので、原則として不動産所得に該当します(所法26条)。

 

(2) 例外 事業所得or雑所得

例外的に、駐車場収入のうち、「自己の責任で他人の物を保管する場合の所得」は、事業所得又は雑所得に該当します。

 

2. 駐車場形態別の所得区分

上記の通り、駐車場収入は、不動産所得、事業所得、雑所得のいずれかに区分されます。例えば、駐車スペースのみを貸し、自ら管理を行わない場合は、単なる土地の賃貸=不動産所得となります。一方、設備等を設置し、管理者等を置いて車の出し入れを管理したりするケースは、「自己の責任において他人の物を保管する場合」に該当します。

実態に応じた判断となりますが、イメージは、土地だけを貸す場合は不動産所得、土地に限らず、駐車場経営を「総合的な事業」として行っている場合は、事業所得となります。

駐車場の「形態別」にまとめると、以下の通りとなります。

 

(1) 月極駐車場

月極駐車場の場合は、他人の物を保管する契約ではありませんので、月極駐車場の多くは土地の賃貸と取扱われ、原則通り不動産所得となります(アスファルト敷の場合も同様)。

 

(2) コインパーキング

不特定多数が利用するコインパーキング(時間貸し駐車場)の場合は、「自己の責任において他人の物を保管する」かどうか、実質判断する必要があります。具体的には以下の通りです。

種類 所得区分 摘要
駐車場運営会社に土地を賃貸し、
主要な設備は運営会社が負担するケース
不動産所得 実質的に、駐車場経営会社が事業を行っていると考えられ、不動産所得と判断されます。
自動精算機など主要な設備を、
土地所有者が自ら負担
事業所得or雑所得 実質的に、土地所有者が事業を行っていると考えられるため、自己の責任において他人の物を保管する=事業所得or雑所得となります。

 

3. 不動産所得・事業所得・雑所得の税法上の違い

(1) 不動産所得は税法上の特典の要件が厳しい

不動産所得は、事業所得と比較すると、税法上の特典の要件が厳しくなっています。例えば、不動産所得の場合は、事業的規模でないと「青色申告特別控除65万円」や、「青色専従者給与」が認められません。
詳しくはQ4Q36をご参照ください。

 

【ご参考~不動産所得の「事業的規模」とは?】~
家屋やマンション賃貸の場合の「事業的規模」は、「5棟10室基準」をもとに判断します。一方、駐車場経営の場合は、所得税基本通達に「事業的規模」に該当する明確な定義がありません。実務上は、マンション1室に相当する駐車場契約件数を5件で判定し、概ね「50台以上」が「事業的規模」と認められる目安とされています。

なお、不動産所得の「事業的規模」の判定は、事業所得か不動産所得の判定ではありません。あくまで不動産所得のうち、青色申告65万控除等が認められるかどうか?の判定となります。例えば、事業的規模を満たす不動産賃貸収入だからといって、「事業所得」になるわけではありません。 詳しくはQ62をご参照ください。

 

(2) 雑所得は税務上の特典が少ない

雑所得の場合は、事業所得、不動産所得と比べると、税務上の特典がほとんどありません。例えば、雑所得の場合は青色申告が認められておらず、雑所得に赤字が生じた場合でも、給与所得等との損益通算が認められていません。 詳しくはQ112をご参照ください。

結論ですが、税務上の恩典や要件等の観点では、有利な順に、事業所得>不動産所得>雑所得となります。

 

4. 事業所得と雑所得の実務上の判定は?

事業所得か雑所得かの判断は、「営利性・反復継続性」の観点で、総合的に判定します。コインパーキングの場合は、おおむね「事業所得」に該当するケースが多いかと思いますが、例えば、一時的に業者に貸付しているようなケースは「雑所得」に該当すると思われます。また、サラリーマンの副業等で、規模が1〜2台程度のケースは雑所得と判定されるケースもあるようです。

 

5. 駐車場収入の確定申告の有無

自営業の方など、駐車場経営をメインに行う方は、年間所得が、少なくとも48万円以下の場合は、確定申告義務が生じません。一方、サラリーマンの副業の場合は、給与以外の所得が20万円以下の場合、確定申告義務は生じません(住民税申告は必要)。 詳しくはQ35をご参照ください。

 

6. 駐車場収入と消費税・相続税との関係

(1) 消費税

駐車場収入は、原則として消費税がかかります。 なお、駐車場賃貸が「土地の賃貸」に該当する場合は「消費税非課税」となりますが、裁判例では、ほとんどの駐車場収入につき「課税取引」と判定されるケースが多いです。詳しくはQ59をご参照ください。

 

(2) 相続税

月極駐車場の場合は、自用地評価となりますが。コインパーキングの場合、「賃借権」部分を差し引いて評価できるケースがあります。
詳しくはコチラをご参照ください。

 

7. 参照URL

(所得税基本通達27-2 自己の責任において他人の物を保管する場合)

https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/04/02.htm

(No.1373 事業としての不動産貸付けとそれ以外の不動産貸付けとの区分)

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1373.htm

 

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