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Q155【令和7年改正】給与源泉所得税が安くなる「扶養親族等」の範囲・数え方は? 源泉控除対象配偶者・源泉控除対象親族とは?

最終更新日:2025/08/11

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Q155 源泉所得税算定時の「扶養親族等の数」の数え方

この記事は税理士/濱田隆祐により執筆されました。

公認会計士・税理士:濱田隆祐(はまだりゅうすけ)

濱田会計事務所の代表税理士
近畿税理士会 神戸支部:登録番号121899
日本公認会計士協会 兵庫会:登録番号17074
兵庫県行政書士会:登録番号19300373
1973年生まれ、大阪府豊中市出身
あずさ監査法人出身
クレアビズコンサルティング株式会社:代表取締役
YouTubeチャンネル:濱田会計事務所のちょっとお得な税金の豆知識
相続専門サイト:御影みらい相続センター

毎月の給料から差し引かれる「源泉所得税」は・・
①給与等の金額(社会保険控除後)と②扶養親族等の数、の2つのファクターで決まります。

今回は、そのうち、令和7年に改正された②「扶養親族等の数」について解説します。

 

1. 「扶養親族等の数」が違うと、手取りが全然違う!

源泉所得税算定時の「扶養親族等の数」が1人違うと、手取額に大きな差が生じます。

●額面20万の方の場合
●社会保険は無視します

毎月の源泉徴収税額は、以下の通りとなります。

親族等の数毎月の源泉所得税額年間源泉所得税額
0人4,77057,240
1人3,14037,680
2人1,53018,360
3人00

毎月の源泉徴収税額は、親族0人の場合は4,770円に対し、親族3名の場合は0円です。
これを、年間に換算すると57,240円の差が生じます。・・だいぶ違いますよね。
 

2. 源泉所得税計算時の「扶養親族等の数」って?

「扶養親族等の数」は、原則として、下記2つの人数の合計となります。
令和7年改正により、「源泉控除対象扶養親族」という概念が創設されています。
16歳以上19歳未満の方については、控除対象扶養親族でない場合でも、源泉徴収時の「扶養親族等の数」にカウントできるケースが生じます。

源泉控除対象配偶者本人(合計所得900万以下に限定)と生計を一にする配偶者で、年間合計所得が95万円以下の方
給与年収に換算すると・・
本人給与年収1,095万円以下かつ、配偶者の給与160万円以下の方
源泉控除対象親族①本人と生計を一にする16歳以上の親族で、年間合計所得58万円(給与収入換算123万円)以下の方
(=控除対象扶養親族と呼ばれます)
②本人と生計を一にする19歳以上23歳未満の親族で、年間合計所得が58万円超100万円以下(給与収入換算123万円超165万円以下)の方
「特定親族」のうち、合計所得金額100万円以下の方)

 

3. 具体例

すべて給与収入・お子様は収入ゼロとします。

本人配偶者お子様扶養親族等の数摘要
奥様お子様合計
年収800万円専業主婦18歳すべて満たすため
年収1,500万円専業主婦18歳×本人所得基準満たさないため
年収800万円専業主婦10歳×お子様16歳未満のため
年収800万円年収200万円18歳(給与収入165万以下)×奥様所得基準満たさないため
年収800万円年収200万円10歳××奥様・お子様どちらも満たさないため

 

4. 「扶養親族等の数」に加算できるケース

上記1の「扶養親族等の数」に人数を「加算できる」場合があります。次の2つの場合です。

 

(1) 本人が障害者・「ひとり親・寡婦」・勤労学生の場合

 

(注意事項)

 ● 該当するごとに「親族等の数」に1人ずつ加算。
(例) 本人が「障害者」かつ「ひとり親」の場合は「2人」加算。

 

(2) 本人の同一生計配偶者扶養親族に、障害者・同居特別障害者が含まれる場合
一般障害者・特別障害者1人加算
同居特別障害者2人加算

(注意事項)

 ● 該当するごとに「親族等の数」に1人ずつ加算。
(例) 控除対象扶養親族が「同居特別障害者」の場合は、1人+同居特別障害者で2人加算し、合計3人となります。
● 「同一生計配偶者」ですので、上記1.の「源泉控除対象配偶者」とは異なる点、注意。
● 「扶養親族」ですので、16歳未満のお子様も含みます。上記(1)「源泉控除対象親族」と異なる点、注意。
(例)  障害者の場合は、16歳未満であっても「1人加算」できます。

 

5. 配偶者にかかる3つの概念(令和7年改正)

税務上、「配偶者」には①源泉控除対象配偶者②同一生計配偶者③控除対象配偶者の3つの概念があります。
似たような名前ですが、微妙に概念が異なります。それぞれ利用する場面が異なりますので、注意しましょう。

 

種類定義利用する場面
源泉控除対象配偶者本人(合計所得900万以下に限定)と生計を一にする配偶者で、年間合計所得が95万円以下の方
給与年収に換算すると・・
本人給与年収1,095万円以下かつ、配偶者の給与160万円以下の方
源泉所得税計算時の扶養親族等の数
(上記1)
同一生計配偶者本人と生計を一にする配偶者で、年間合計所得が58万円以下の方。納税者本人の所得制限はありません障害者等で源泉所得税計算時の扶養親族等の数に加算できる場合
(上記4)
控除対象配偶者上記「同一生計配偶者」に該当する方で、かつ納税者本人の合計所得が1,000万円以下の方
配偶者の給与123万円以下かつ、本人の給与年収1,195万円以下の方
最終的に配偶者控除を適用する場合
(給与所得者の場合のイメージ図)

旦那様を本人とした場合、奥様は「源泉控除対象者」には該当しますが「同一生計配偶者」に該当しません。
この場合、奥様が「障害者」の場合でも、障害者として扶養親族等の数に1人加算することはできません
(扶養親族等の数は、「源泉控除対象者」として「1人のみ」カウントします)。

 

6. 同居特別障害者とは?

特別障害者である同一生計配偶者又は扶養親族で、納税者自身、配偶者、生計を一にする親族のいずれかとの同居を常としている方。

 

7. 参照URL

(令和6年分源泉徴収税額表)
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/zeigakuhyo2023/data/01-07.pdf

(配偶者控除及び配偶者特別控除の見直し)
https://www.nta.go.jp/users/gensen/haigusya/index.htm

(扶養控除)
http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1180.htm

 

8.YouTube

 

YouTubeで分かる「給与源泉所得税計算時の扶養親族等の数え方」
 

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